エリート医師に結婚しろと迫られてます
だいたい、たった一時間前に、
兄に来いって言われて、はい。そうですかって、すぐにこんなに完璧な人が暇なわけない。
それに、私は、
どこからか迷い混んで来た、
イケメンに心を奪われてる場合ではない。
意識はずっと、隣に座ってる美月の
胸からバッチを取り返すことにあった。
だから、その男性が、いつまでも、
ふすまをそのままでいるので、
部屋、違いますよ、御兄さん、
愛想よく微笑んで追い返すところだった。
もう少しそのままだったら、
さっさと閉めていただけますか?
と話しかける所だった。
「おお!来たか、早く座れよ」
兄が手招きして、男性を中に呼んだ。
幸い、先に兄が気づいて、
失礼な真似をしなくて済んだのだけど…