エリート医師に結婚しろと迫られてます

森谷さん、ごめんなさい…
怒ってるだろうな。

彼のことすっかり忘れてた上に、お兄ちゃんのお陰でとんだ茶番劇見せられて。

こんな、素敵で洗練されてる男性が目に入らないって、どういうこと?

彼のような人は、酒の席に居たら女の子達の視線を集めて大変なのに。


美月も、兄の話に夢中で、すっかり森谷さんの存在を忘れてる。
お兄ちゃんは、こういう場所で後輩に気を使う人ではない。

「美味しそうですね、美月さん」

「はい」美味しいです。

私が注文した日本酒の銘柄は、どれも都内の店であんまり見かけない。

多分、涼平さんが、お店にいろいろアドバイスしてるのだと思う。

やっぱり、酒飲みだと思われてるだろうな。


将来、酒屋の嫁になるなら、
このくらい当然だ。なんて……

どうしよう。

お酒のことに関しては、少し研究熱心です。
涼平さん褒めてくれるかな。

顔、やっぱり、赤いかも…
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