エリート医師に結婚しろと迫られてます
自分の姿を見る。
こんなのがいい?
森谷さん、趣味が変です。
森谷さんは、別の事に目を向けた。
「そういうふうに、髪をあげるのいいね」
「そうですか?」
邪魔だから、ヘアゴムで止めていた。
「ああっ…それなら言ってること、
わかるな。ありがとう、ございます…」
「じっとして」
「何か付いてますか?」
「ああ…」
「ひっ…」
首筋がヒヤッとしたのと同時に、彼の腕が後ろから巻き付いてきた。
彼は、恋人同士のじゃれあいのようにぴったりと体をくっつけ、洗剤で泡だらけの私の手のすきを狙って、好き勝手に触っている。
彼の手を、泡だらけの手で、胸から叩き落とそうとすると、首筋にちゅっとキスで邪魔をする。
「もお、やめてったら」
兄の下品な笑いが響いた。
「裕貴…お前なに言ってんだ?アホか…」
「はい…すみません。
どうも。昨日のことが忘れられなくて」
「昨日?」
「ちょっと、何、言いだすのよ」
「昨日…いきなりだったけど、君の部屋にあげてもらって抱き合ったら止まらなくなっただろ?」
「何、言ってるの!」
「恥ずかしいことないさ。どうせ知られることだし」
「まあ、いいけど、やるなら部屋でやれ。こんなとこでお袋に見られたら、式の日取りまで決められるぞ」
「それでもいいな、麻結…僕たちはもう」
「違います!!」
「ん?ガキなら式より先でもいいぞ」