エリート医師に結婚しろと迫られてます
「森谷さん…すみません」
彼に微笑んで、横をすり抜けた。
弁解なんかしてるより、早くこの場から逃げよう。
早く出かけないと
涼平さんに会えなくなる。
私は、エプロンを外し、着替えるために
自分の部屋に向かおうとした。
「おい、出かけるんだろ?
だったらこいつも連れていけ!」
兄が、私の行く手を阻んだ。
「ええっ?だって森谷さん、
お兄ちゃんに用事があったんでしょ?」
私は、森谷さんの顔を見る。
彼はただ、ニコニコ笑ってる。
「そんなもん、とっくに済んだ。だから、もういいぞ。
仲良くしても。着替えたら、ここで待ってろ」
兄は、一度決めたら譲らない。
「ちょっと、お兄ちゃん、待っててば…」
「すみません。麻結子さん。
ご一緒してもいいですか?」
彼は、やっぱり爽やかに笑う。
「はい…あっ、いえ…」
わかりました。私の負けです。