From..
「今日 若葉君とたくさん話したんだ!」

「やっとメアド聞けたんだよ!緊張したなぁ」

「今日から…翔君って呼ぶことにしたの!」

「翔君はね……」

俺は、ただただ百合菜の話を聞いていた。

若葉のことを話す百合菜はとても嬉しそうで……
何だか俺は敵わないなぁと思い始めていた。

こうも幸せそうな百合菜の顔を見てるとこっちも幸せになってくる。

偽りの優しさでは見せてくれない百合菜の表情はとても生き生きしてた。

俺は何と無くだが…偽りの優しさとホントの優しさの違いがわかって来たような気がした。

ウソの姿勢で向かっていても相手は素の顔を出してはくれない。

だけど、誠心誠意向かっていけば相手も真っ直ぐに自分を見てくれる。

これが俺の出した答えだった。
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