告白よりも、ときめきを
・おまけ
≪一輝Side≫

結局こうなったか…。

あの日、同期会の日、俺が帰るって消えたから、お膳立てに協力したみたいになったじゃないか…。
くぅー、何やってんだか、帰らなきゃ良かったかも…。今更だけど。
まさか、同期会の帰りに、明璃がすぐ動くとは思わなかったもんなぁ。

やっぱ、良く解らん…あいつの考え方。
麻紀と美咲が話したあの間で、踏ん切れるものがあったって事だよな?…。ゔ~ん…。
俺って…出遅れて、…諦めかけて…、挙げ句…。
やっぱり頑張ってみようか…なんて、呑気に考えていたから駄目なんだよな。
ハハッ……。これでもう同期のままじゃん?決まり?…。
往生際の悪い事を言えば…、竹内とずっと上手くいくとも限らない訳だ。
いやいや、別れちまえなんて思ってないさ、これっぽっちも。好きな子は、幸せで居て欲しいと思ってるよ。
ただ、場合によっては、何か違ったな~とか、結婚前提なんて嫌~とか、明璃の今までを思えば、心変わりが100パーセント無いとは言い切れない。
ま、今は楽しいだろうけどさ~…。…くそー。
俺はまだ諦めない事にした!

「山崎さん、これ、出来ました」

「お、早いね、有難う」

この子は、例の…男は男としてしか見ない子だな…。
女子としての気合いは充分入れてるって感じだな。
髪型といい、ネイルといい、スーッ、…香水もか…。
悪いが、俺からしたら、何しに会社に来てるんだと思うタイプだな。
ん?渡された書類が…引いても取れない。
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