HE IS A PET.
「あいつ、元気?」
「怜? 元気……」
ならいいけど。
「はっ、いい気なもんだな」
チトセが鼻で笑う。小馬鹿にしたような口調だ。
「いい気になってる怜なんて、見たことない」
怜はいつもオドオドしていて、どこか淋しそうで。自己評価がひどく低い。
「じゃあ、いい気になってんのはあんただよな。あいつ、随分稼いでんだろ? 女の格好して、写真撮られて。いい使い道があったもんだな」
「使い道なんて、モノみたいに言わないで。怜は……」
「犬だろ。可哀想ぶって、あんたの同情引いた?」
チトセの言葉にはいちいち棘があって、グサグサと刺してくる。
「どうして……そんなに、怜のこと憎んでるの?」
怜が十二年も寄り添っていた相手だと聞いたとき、勝手に想像したのに。
怜の幼なじみの『チトセ』は強くて優しくて、怜を安心させることのできる、唯一の飼い主だったんだと。
「どうして怜のこと捨てたの? 怜はずっと……」
諦めながらも、待ち続けてるのに。
「……あんたもしかして、俺がアイツを飼ってたと思ってんのか?」
チトセの表情に怪訝さが混じる。