HE IS A PET.


 小柄な体躯に、ふわりと短いショートヘア。
 ふわりとしたワンピースがよく似合っている、何とも可愛らしい女性だった。

 魔女じゃなくて、妖精みたいだ。

 いや、これで三十代半ばだなんてやっぱり魔女なのかな。

 それにしても、長身で冷たい顔立ちのチトセとまるで似ていない。
 悠里はどっちに似ているんだろう、そんな疑問がちらりとよぎる。


「どうしたの、急に。電話してくれればいいのに」

「電話? しただろ。アイツには手え出すなよって。何、無視ってくれてんだよ」

「なあにそれ、いつの話?」

 苛立つ甥にきょとんとした後、魔女は私に視線を向けた。

「あら、こんにちは。もしかして、あっくんの彼女?」

「おいコラ、とぼけんなよ。糞ババア」

 糞ババアだなんて、それはちょっと酷いんじゃないの。
 庇いたくなるほど繊細そうな彼女を押しのけると、チトセはずかずかと奥に踏み入った。


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