HE IS A PET.

 誤魔化すようにフイと背を向けると、怜が慌てた声を出した。

「あのっ……嫌だったんじゃなくて。恥ずかしくて、つい、咄嗟に手が出ちゃって……だから、」


 え?
 思わずポカンとしてしまった。


「恥ずかしいって……」

 今さら言うこと?
 もしかして、夜のことは寝惚けてて憶えてないとか?


「そんな言い訳、認めない」

 ピシャリ言うと、怜は瞳を伏せて心底悲しげな顔をした。

 しまった、言い過ぎた。


「ごめ…」

 謝ろうとしたら、怜は顔を上げて私の口を塞いだ。手のひらとは違う感触で。

 そっと触れるだけのキス。

 ふわりと鼻腔をくすぐったのは、シャンプーの香り。

 一緒に暮らしていても私とは違う、アズミンと同じ匂い。


「ごめんなさい」

「も、いーよ……早く用意して」




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