HE IS A PET.
「避けられる理由は分かるが、そんなにビクビクしないでくれないかな。千歳の妹の、墓参りに来てくれたのか?」
新がサングラスをかけていて良かった。
蛇のような目に睨まれたら、骨の髄からゾクリとくる。
「はい、すみません……こそこそと」
「謝るな。故人が哀しむ」
目元が見えないせいか喋り方のせいか、前に会った時とは少し感じが違う。
新をおずおずと見上げた。
「僕も同じだ、ここにはおおっぴらには来れない。千歳から聞いただろうが、僕は先代の妾の子でね。姉の養子に入って、ようやく父の墓に参れるようになった訳だが。身内と認めてくれない親戚ばかりでね。爪弾き者なんだ」
同情を引くような内容を愉快そうに話し、新は笑みを浮かべた。
「血統に関係なく、千歳は僕を嫌いだがね。千歳に、ここに来ることは話したか?」
「いえ、黙って来ました」
言えば、来るなと言われただろうから。
「勝手をして……すみません」