HE IS A PET.




「怜。もっと食べなよ。残っちゃう」


 二人で取り分ける用のコース料理を頼んだものの、怜は相変わらず遠慮してるのか少食だ。
 熱々だったパスタもピザも冷えて固まってきた。

「チーズがとろりってしてる内に食べなきゃ。はい、これは怜のノルマ。いっぱい食べて、大きくなって。怜は細すぎるよ」

 怜は食が細くて、身体も細い。誰も何も言わないと、食事をしない日もありそうで心配だ。

 アズミンが「咲希なら、怜を安心して預けられる」と言った意味は、多分そういうことだったんだなと思う。
 何だかんだ言って、結構世話焼きな性格だと自覚してる私は、ついつい口煩いことを言ってしまうから。



「嫌い?」

 私の顔色を窺いながら、怜が尋ねた。

「何が?」

「俺の身体。細いの、嫌い?」

 好き嫌いの話ではなかったのに、怜は真剣にそう尋ねた。

 思い出してしまった怜の裸体。

「卑猥」

 怜は驚いたように瞳を見開いた。それから罰が悪そうに俯く。

「だけど好きだよ、怜の身体」

 芸術品のように美しく繊細で、玩具のように安っぽい。

 好きだよと誉めたのに、怜は泣きそうな顔をした。



< 51 / 413 >

この作品をシェア

pagetop