嘘から始まる運命の恋
 私の背中と後頭部に圭の手があてられ、ソファの上にゆっくりと押し倒された。覆い被さってきた彼の体の熱く固い感触に、ゾクリとする。

「真由奈は続きを見たい?」

 耳もとでささやかれて、首筋が粟立つ。それでも吐息混じりの声で最後の意地を張る。

「先に訊いたのは私なのにぃ……」
「意地っ張り」

 圭の吐息が首筋にかかって、甘い声が漏れた。

 ああ、もう、降参。

 あきらめて、続きは後でいい、と言おうとしたけれど、それより早く圭が言った。

「俺は続きを見るより、今は真由奈にキスしたい」

 そんな甘い声でこんなことを言われたら、声の伝わる耳から頭の芯まで蕩けてしまいそうだ。

 圭がリモコンでテレビを消し、代わりにオーディオのリモコンで音楽をかけた。静かでロマンチックなジャズが流れ出す。

「真由奈」

 圭が名前を呼んで、口づけてくれる。幸せな気分で、自然と頬が緩む。
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