プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「うん、分かった」


ん?予想とは違い、何のためらいもなく了承する秀。

や、分かってもらえたならいいんだけど、あまりにもあっさりしすぎてて拍子抜けなんだけど。


「そ?じゃあもう一輝くんのこと認めたわけね」

「認めてないよ。
みどりが真剣なのは分かった。
でも、それって結局別れるんじゃないの?
今さえ良ければいいっていつものパターンでしょ」


よく考えたら、別に秀はあたしの親でもないんだから、こいつに認めてもらう筋合いは全くないわけだ。

突き詰めていっちゃえば、無視しとけばいい。


だけど、わざわざ神経逆なでするような言い方をする秀が妙に勘にさわる。


「違うよ、今までとは絶対違う」

「ふーん、どこが違うの?」


全く焦りも感じられない様子で、純粋に疑問をぶつけてくる秀と、必死に玄関前の攻防を繰り広げるあたし。

甲子園で熱いプレーと冷静なリードを見せた、将来有望なエリート校の正捕手が、いまここで幼なじみをつついていることなんて、きっと誰も知らない。





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