プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「じゃあさ、こういうのはどう?
甲子園でその人が俺に勝ったら、認めるよ。
ただし、負けたらみどりは俺と付き合う」


昔からどっちのチームが試合に勝つかとか、誰と誰がくっつくかとか、あたしたちはことあるごとに賭けをしてきた。負けた方がジュースおごるとか、そんなたわいもないこと。

そんな昔からのお遊びの延長戦かのように、何でもないことのようにされた、とんでもない提案。


「は?なんでよ?
秀ってあたしのこと好きなの?」

「うん、好きだよ。
小さい頃からずっとね」


告白をしているとはとても思えないような、世間話でもするかのようにさらっと言われてしまったけど。

なんで今さら?


だいたいチームでなく個人の勝ち負けって、秀も一輝くんもピッチャーじゃないのに、どうやって決めるのよ。

......てか、それはありえなくない?


ちょっと焦っちゃったけど、すぐにそんなはずはないことに気づく。


「それはなくない?
秀も中学から何人か彼女いたじゃん」


あたしほどではないけど、秀もわりと女が途切れないタイプで何人か付き合っていたはず。


「あ、バレた?」


......。
どう考えてもバレるでしょうよ。


悪びれもしないで表情も変えずにそう言う、何考えてるかいまいち分からない秀。

高校が別になるまでは幼稚園からずっと一緒だけど、ほんとにつかめない。







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