ダントツ!!16番人気の翔馬くん
あっ、新聞…


『あっあの、翔馬くんっ!』


あたしは彼の後ろ姿に向かって声をかけた。


するとノアノブに手を掛けたまま、翔馬くんは首だけをあたしの方に向けた。


『新聞、ごめんね。あと…』


『31回目…、6月のいつ?』


口ごもってしまったあたしに被さるように、翔馬くんは訊ねかけてきた。


『えっ…』


それって…


『だから…』


『明日っ!!』


『はぁ?』

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