ダントツ!!16番人気の翔馬くん
あたしは答えると同時にその場から駆け出した。
そしてドアの前に立っている翔馬くんの背中へと思いっきり抱きついた。


『おわっ!って、はぁ…』


『あたし、諦めないから。絶対負けないんだからねっ!』


『はぁ?何いってんの?』


そうよっ!姫花っ!!


馬なんかに…


負けてなるもんですかっ!


『いいのっ!』


『じゃあ、明日?…月曜日も来んの?』


翔馬くんはため息混じりに呟いた。


するとあたしは、ぎゅっと抱きつきながらコクンと小さく頷いた。

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