シュールな関係
「悪いが俺はお前と婚約どころか
付き合ってもいないんだろ
悪い冗談はやめてくれ」
「冗談ですって?
雅也様の方こそおふざけをおやめになって下さいます?
どうしてあの方なのですか?」
「・・・・どういう意味だ?」
「言葉の通りです
何故、若菜さまに似られた方とご一緒なんですか?」
奈緒のコトを…言ってるんだな
「あいつは若菜とは全然似てない」
俺は瑠璃から視線をそらして外を見つめる
「面影がそっくりではございませんか。
若菜さまは治療のためスイスの病院で静養中に
おなくなりになられたと聞いております」
息苦しい会話に俺は
締め付けるネクタイを緩めた。
薄暗い窓辺には 外の夜景が別世界の様に
キラキラと幻想的に輝いている
「ずっと雅也様の事をお慕い申しておりました
わたしくではダメでしょうか?」
瑠璃が俺の傍により手を取る
思ったよりヒンヤリとした感触の手だ
「 感じますか?
わたくしの胸がこんなにドキドキしていますの」
握った手を胸の上にあて、押し付ける
留美の顔は真っ赤になり
そっと俺の身体にもたれ掛る
「別れられた若菜さまの面影を
引きずられてお可哀想に
わたしくしで
雅也様を癒させることは出来ないでしょうか?
わたしくしを抱いて忘れて頂けませんか?」