シュールな関係
わたしと山本さんは買い物を済ませて

ホテルのラウンジでピアノの生演奏を聞きながら

コーヒーを飲んでいると


一人の女性がわたしの目の前に現れて

何か言いたそうな、それでもって不思議そうな顔をする。


その人はあまりにも自分に似ていて思わず息を飲む


若菜さん!?


似ていると言っても全く同じではなく

わたしより少し年上だけど凄く優しそうな顔をしている。



出た!?

海外で、亡霊、ゴーストがいる!!?


幻覚なのか 霊的存在というのか それともまやかしなのか?


違う、もしドッペゲンガ―だとしたら

自分が同時にもうひとりの自分を見る現象!?


そしてその人に会ってしまうとわたしは死ぬ?


違う、わたしは死なない

だってこの人、きっと若菜さんのオバケだ!



わたしが彼女のことを色々考えてるから

何か感じて出て来たのかもしれない。



「や…山本さんには見えますか?

これはドッベルガーでしょうか?


それとも若菜さんの亡霊かよく分からないのですが


わたしによく似た人がここでわたしを見て立っていると言うことは

もしかして何か訴えたくて――――」


---『コホン…神崎様-----

こちら、立花若菜さまでございます』

息継ぎを忘れるように早口でしゃべりまくるわたしに

山本さんがやんわりと口をはさむ。



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