好きっていうまでは
家に入ると、誰か違う人の靴があった。

「ママー?誰か来てるの?」


リビングまで行くと、美佳ちゃんがいた。

「美佳ちゃんがわざわざ来てくれたの」

「ごめん!やっぱ来ちゃった」

「ううん?どうしたの?」

「あ、そうそう。元ちゃんに頼まれたっていうか、

クリスマスは帰れないから、クリスマスパーティーを

別荘でやってあげてって言われてさ!」

「ぱぱが?」

『元ちゃん』っていうのは、ぱぱの愛称。

ぱぱは、芝泰元翔[シバハタゲント]って名前だから。

「そう!身内っていうか、親戚だけで!

はるちゃんも呼んでいいしー、

とりあえず、いとことかそのへんは結構来れる人いるよ!

あ、そうだ。さっきあったあの人も呼んでいいよ?」

「ほんと?わかった!

それは、いつやるの?」

「25日。別荘までは私が車で迎えに来るから、心配しないで!

時間とかは、連絡するから!

じゃ、今日はこれで。浅ちゃんもじゃあねぇ!」

『浅ちゃん』はままの愛称。

浅愛[アサエ]だから、浅ちゃん。


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