regret
30分後、少しはまともな状態になったことで掃除を終えるとソファーへ腰かけた。
「……響、お前落ち込んでたんじゃないのか?」
疲労の色が滲む涼太流し見て、袋からビールを取り開けると喉へ流し込む。
「掃除したら、少し気持ちの整理がついた」
「で、何があった訳?」
ツマミを皿へ出すと割りと真面目な口調で聞いてくる涼太に、僕は簡潔に事実だけを述べる。
「振られた……」
その瞬間、涼太は目を丸くして此方を見つめていた。
僕はそんな涼太を気にも留めず、ツマミに手を伸ばした。