鬼系上司は甘えたがり。
ご飯を食べ終わってから優に半日は眠り呆けていた自分の干物加減に我ながらびっくらこいたし、スプリングの効いたモフモフのベッドで目が覚めたことにも、ひどく驚いた。
これ、主任のベッドなんじゃ……?
身に着けている服に特に変わりがないところを見ると、さすがに着替えさせるわけにはいかなかったんだろうと窺えるけれど、もしかして主任と一緒に寝てしまったりしたんだろうか。
お、同じベッドで。
それに、ベッドまでの運ばれ方も気になる。
ズリズリと引きずられたり、荷物みたいにヒョイと肩に担がれたのなら、まだオーケー。
でもお姫様抱っことかマジやばい。
一晩で下僕からお姫様にってシンデレラじゃあるまいし、もしそうなら恥ずかしすぎてもう主任の顔が見られなくなってしまいそうだ。
お互いにそういうキャラでもないくせに、無防備な下僕にかこつけてお姫様抱っこなんてしたところで何も出せませんって。
それに仕事に差し支えそうで恐い……私だけ。
「あー……、うー……」
そんなことを寝起きの頭でモンモンと考えていたら、思わず頭を抱えて唸ってしまった。