鬼系上司は甘えたがり。
 
恋人同士でもないのに同じベッドで寝るってすごく不道徳な気がするし、何もなかったとしても褒められた行為ではないように思う。

いっそ、ソファーや床にペイッと捨て置いてくれたら良かったのに。……不意打ちの優しさほど後味の悪いことはないのだ、私的に。


「お前って意外と体温高いのな。湯たんぽみたいだったぞ。オラ、エサの時間だ起きろ」

「……うぇい!?」


けれど、そういうときに限って天は裏切る。

ドアを開けて突如として現れた主任に一緒に眠ったことを暗に示され、私は奇妙な声を上げた。

ドSな性格をしている主任のことだ、わざと嘘を言って私の反応を楽しんでいるという可能性も考えられなくはないし、それ以上の意味があるとはなかなか思えないけれど、それにしたって、こんなことがあってもいいのだろうか。


だって上司と部下だよ!?

ワケもよく分からないまま部屋に連れ込まれること計2回で、甲斐甲斐しく世話を焼く奥さんみたいに絶品の手料理も振る舞われたけれど……あっていいはずがないよね!断固として!

だって私、別に主任好きじゃないもん。

下僕だから仕方なくここにいるんだもん。
 
< 43 / 257 >

この作品をシェア

pagetop