ターゲット



「…あ、ごめん。本当、ありがとう。」


私はまた、お礼した。
本当に感謝している。
私一人じゃできなかった。



「………、ううん。」



小さな声で如月さんは言う。



「………如月さんはどうして、できるの?」


「…え?」



「怖くないの?」



「…どうして?」



「私…さっき、一言だけですごく…怖かった。」




「…怖いよ。」



…やっぱり、怖いんだ。
如月さんは本当にすごい。

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