青空の下で
「俺は河尻匠磨、匠海の双子の兄貴!!それより楓ちゃん返さなくていいっていったじゃん」


「でもお金なのできちんと返さなくちゃって思ったので」


「じゃあもらっとくね」


こうして無事にわたしの悩みは解決したかに思えたが…


「楓ちゃんさ~さっき俺と匠海が全然違うって言ったよね?」


「あっ、はい」


たしかに言ったかもしれない。


「誰も俺達が入れ替わっても気づかないんだよ」


そっか~双子って親も間違えるって聞いたことがある。


「楓ちゃんは俺と匠海だったらどっち選ぶ?」


どっちって言われても今はじめて、まともに話したのに、行きなり聞かれても困るヽヽヽ

「匠磨、楓ちゃん困ってるだろ!」


「お前さ悔しくないの?俺達元カノに入れ替わっているの気づかれなかったんだぞ!」


彼女さえも気づかないって、ありえないでしょ!?


「わたしはどっちとも付き合いません!」


「「えっ!?」」


「そんな人を騙すみたいなの最低です。匠海さんは匠海さん、匠磨さんは匠磨さんわかりました?」


「「はいヽヽヽ」」


わたしはまだ自分の気持ちに気が付いてなかった。
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