三回目のデート
「いいじゃねぇかよ。弟として、一回ぐらい挨拶しておきたいじゃん。
噂の……姉ちゃんのだぁ~い好きな、超イケメン彼氏に~♪」
「なっ!……」
しんっじらんないっ!
後半の部分だけ、ケータイに向かって言ってー!
「姉ちゃん、いつも言ってるし~♪
人気者で~、爽やかで~、サッカーしてる姿がまた一段とステキで~♪」
またっ!
「そこまで言ってないっ!言ってるのは果奈でしょう!?」
果奈が面白がって、後藤先輩のことを一輝にいろいろ吹き込むからーっ!
お父さんとお母さんも影響されて『イケメン彼氏♪』なんて言って冷やかすし、もーうっ!
確かに、実際そうだし、私も……思ってるけど!
だからって、先輩に言うなんて!ますます会いづらくなっちゃうじゃない!
「いい加減にっ……してーーっ!!」
一輝の隙を見て、やっとケータイを取り返した……が、
「あ……切っちゃった……」
勢いあまって、通話OFFボタンを押しちゃった……。