三回目のデート
「あ、もしもーし♪後藤さんですよね?いい感じのところ失礼しまっす♪
どうもー、初めまして!弟の『イッキ』でーす!漢数字の『一』に『輝く』と書いて『一輝』!
泉南(いずみみなみ)高校一年、バスケ部所属!」
「ちょっと、何勝手に話してるのよ!返してってばっ……」
なのに、一輝は私から逃げながら、先輩と遠慮なく会話し続けてる。
「はい……はい、そうなんですよー。姉とは性格全然違うんですよー。
オレは、女好きで手が早いですが……安心してください。姉は奥手ですよ♪」
「変なことを言わないでっ!」
電話で見えないのに、一輝は、とにかく明るいお笑い芸人の仕草をマネした。
身長185センチの弟が、更に高くケータイをかかげる。だから、身長158センチの私が、背を伸ばして取り返そうとしても当然……
とっ、届かない……。