イジワルな君と私との恋愛事情

雪間くんside

俺たちが、2年生に進級したある日。

そいつは、俺のクラスに、転入生としてやってきた。

そして、最初から俺は、なぜか、そいつのことが気に食わなかった。

「佑宇樹蒼です。よろしくお願いします。」

と、自己紹介をし、そいつを見た瞬間、クラスメイトの女たちが色めき立つ。

まぁ、無理もない。

銀縁メガネをかけてはいるが、かなりの美青年だ。

俺は、一日かけて、そいつを観察した。

一見、人当たりが良くて、優しそうだ。

だが、『本性』は違うな。

あんなヤツじゃない。

俺は、直感的にそう思っていた。

しかも、結と親しげに話をしている。

それがさらに気に食わない。

『佑宇樹蒼』かぁ。

女たちの情報によれば、あいつ、『春名高行』の『弟』らしい。

ますます気に食わない‥‥‥‥。

きっと、こいつは、俺の『敵』になるかもしれないな。

そんな予感がした。






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