『笑って?』『大丈夫…一人じゃないよ』


「可愛い~」

「亜香里…目おかしいの?」

「えっ?すっごく可愛いじゃん」

「ライオンだよ?」

「えっ?可愛いじゃん」

「……何で急に動物園行きたい
なんて言ったの?」

「なんとなく?」

「まあいいけどさ」

「あの二匹できてるのかな?」

「こどもみたい」

「次あっち行こうよ」


色々連れまわされ
最終的に電車の中で
疲れて寝てしまった亜香里

本当にこどもみたい


「まもなく○○市に到着します
忘れ物ないようご注意下さい」

「起きて…亜香里…亜香里」

「もう少し~」

「あ~もう仕方がないな~」

よいしょっと

「…梨琉?」

「……冴崎~?」

「なにしてんの?」

「今から降りる~」

「…何してたの?」

「遊んでた~」

「…カバン持つ」

「いいよ~…じゃあバイバ~イ」

「待てって…家まで送る」

「大丈夫大丈夫~」

「だから」

「じゃあまた明日~」

……絶対に無理だよ

「えっ」

「…家どこ?」

「荷物返して~?」

「無理」

ごめん亜香里
今回だけ許して

「…分かった」

会話がみつからない

「楽しかった?」

「うん!楽しかったよ~」

「そうなんだ」

冴崎とちゃんと話すの
初めてかも

「学校楽しい?」

「普通」

「嘘だ~いつも友達といて
楽しそうじゃ~ん」

「そうか?」

「うんうん!
…あっそうだ」

「何?」

「金曜日にさ
冴崎のこと好きな女の子が
来たよ~」

「えっ」

「やっぱり知らないの~?
別れてほしいんだって~」

「そいつ誰?」

「…ここは普通喜ぶ
ところじゃない?」

「は?」

「あそこまで思ってくれる子
あんまりいないと思うな~」

「俺は誰が言おうと
別れない」

「…私から言われても?」

「絶対に認めない」

「そっか~」

「…別れるつもりなのか?」

「…いつかは別れるよ」

「嫌」

「別れるってあれだよ~?
死んで別れるかも
しれないんだよ~?
例え嫌だって思っても
生きてるものは
いつか別れが来るものだからね~」

「…死ぬまでずっと一緒」

「…それはそれでいいんだけど
……困ったなぁ~」

「…何が?」

「私さぁ~
もう無理かな~って
思ったんだよね~
だから明日別れるよ~って
思ったんだけどな~」

「絶対に無理」

「……絶対?」

「絶対」

「……もう着くからここでいいよ」

「………」

「ちょっと待ってて」

「え?」

ピンポーン

「あれ?梨琉ちゃん?」

「あっはい」

「…亜香里重かったでしょ~」

「いえ、軽かったです」

「そう?ごめんね?」

「すいません…
少しの間荷物置いてて
いいですか?」

「もちろん!いいよ~」

「すぐ戻ってくるんで」

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