~Lion Kiss~
ベッドの中で、來也が私を腕の中に囲った。

「來也」

「ん?」

「明日はソファで寝る?」

「ああ。じゃないと……非常識だしな」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべる來也に、私もニヤリとした。

「ダメ。明日もこうして寝て」

「え?」

來也が一瞬だけ動揺した気がした。

私は來也の瞳を覗き込んだ。

クッキリとした二重の、涼しそうな眼。

瞳の色は焦げ茶色。

來也は私を食い入るように見つめて返事を返さない。

神様、ぶっ殺すなんて言ってごめん。

悪いのは私だって分かってる。

「……ワガママ言ってごめん。でも、今日だけ、許して……」

私は來也の胸の中でそっと眼を閉じた。
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