~Lion Kiss~
まず、知らぬ存ぜぬを通してみる。
「どちら様でしたっけ?」
私のこの言葉が男の闘志に火を点けたのか、ヤツは斜めから流すように私を見つめて妖艶な笑みを見せた。
「忘れたのかよ。俺の指に舌絡めてあっためてくれたの」
私は思わず両眼を閉じた。
……そうだ、事の起こりは三ヶ月前。
***********
金曜日。
六本木にあるショットバー『Sou』で、私はひとりで飲んでいた。
実はこの日、同じ食品事業部の貿易事務の先輩である菜穂さん主催のコンパだったんだよね。
でもこの度のコンパには、あまり合う人がいなかった。
「どちら様でしたっけ?」
私のこの言葉が男の闘志に火を点けたのか、ヤツは斜めから流すように私を見つめて妖艶な笑みを見せた。
「忘れたのかよ。俺の指に舌絡めてあっためてくれたの」
私は思わず両眼を閉じた。
……そうだ、事の起こりは三ヶ月前。
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金曜日。
六本木にあるショットバー『Sou』で、私はひとりで飲んでいた。
実はこの日、同じ食品事業部の貿易事務の先輩である菜穂さん主催のコンパだったんだよね。
でもこの度のコンパには、あまり合う人がいなかった。