~Lion Kiss~
『この方が恋人なの?』

『そうです。ですから僕はあなたのお気持ちにはお答えできません』

あの時、確かに來也は緑川さんって……。

『私は緑川冴子と申します。
……あなたは、相澤さんと真剣にお付き合いをされているのですか?』

間違いない。

彼女は私を見て、確かに言った。

緑川冴子ですって……。

そう言えば、私はあの日の事を来也に聞いていない。

來也とは二度三度しか会ったことなかったし、まさに『ひょんな事から出会った人』としか考えてなかったから、彼のプライベートなんて興味なかった。

彼は背も高くて顔も良くて、凄くモテるのは一目瞭然だったから、どうせ緑川さんに言い寄られて、交際を断るためには付き合ってる彼女を見せちゃえ、的な感じだろうなと想像していたのだ。
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