~Lion Kiss~
「もう別れたんだし、相手は婚約したんだし、どうしようもないだろ。諦めろ」

私は眉間にシワを寄せて來也を睨んだ。

「諦め方が分かんないから困ってんの!」

「分かった分かった!」

來也はそう言うとバスルームへと消えていった。

……雑い。

なんと雑い扱いなんだ。

ところが來也はすぐに出てきた。

急いで出てきたのか上半身裸で、ガシガシと頭を拭きながら、冷蔵庫の炭酸水を勢いよくグイッとあおっている。

「で、なに、慰めてほしいって?」

……水も滴るいい男とは、まさに來也の事だ。

私は來也の裸の上半身を見つめた。
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