~Lion Kiss~
ああ、來也に会いたい。

私はギュッと眼を閉じた。

******

「ただいま……」

「……」

ソファからチラリとこちらを見ると、來也は立ち上がり、私の買ってきたコンビニの袋をガサガサと物色し始めた。

それからハイボールを手に取ると、プシュッと缶を開けた。

「きゃあ、私が飲もうと思ってたのに!」

そんな私を來也は一瞥すると、

「首筋にキスマークが付いてるけど」

げっ! 

私は思わず舌打ちして、一樹が唇を寄せた辺りに手をやった。

「……シャワー浴びてくる」

「待て」

ギュッと來也が私の腕をつかむ。

「誰のキスマーク?」

「五年前に付き合ってた男。とにかく、話は後」

私は來也の手をそっとほどくと、バスルームへと向かった。
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