~Lion Kiss~
ようやく止まりかけた涙を拭いながら、私は來也に尋ねた。

「待ってるって、何を?」

バシッと來也が私の額を指三本で叩いた。

「あいた!」

「俺は、お前が有川治人を忘れるのを待ってんだよっ!意味分かるだろ?」

……へ……?

來也はじっと私を見ている。

なにこれ嘘でしょ。

私が百歩譲って鈍いとしたって、これが告白なのは……ニュアンスで分かる。

だとしたら……今まで理解できていたと思っていた事柄が意味不明になってくる。

來也が私を好きなら、さっき来た魅力的な女性は一体何者なんだ。

「來也、意味わかんない。じゃあ、さっきの人は?あの人は來也の彼女でしょ?」
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