~Lion Kiss~
「いーから、行くぞ」

強引に私の手を掴むと、來也は前に立って歩き出した。

「コイツの分も」

「あ、いーよ、自分で払うし」

「面倒だろーが」

本当に別々が面倒だと思ったのか、店員さんはあっさりと二人の合計を來也に告げ、彼はさっさと会計を済ませた。

……シャクだ。

シャクだけど……。

「……払わせちゃって、ごめん。……ありがと」

店を出て私が來也を見上げると、彼はジッと私を見下ろしてからフッと笑った。

「行くぞ」

「あのさあ、手、離してくれない?」
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