~Lion Kiss~
気のせいではなかろうかと背表紙を凝視し、反射的に指でその文字をなぞる。

……なんで、同じ本が二冊ずつあるんだろう。

思わず両手に一冊ずつ取ると、表紙を交互に見つめて比べる。

【上巻】【下巻】ではなかった。

私の両手の二冊の本は、まさに同じものであったのだ。

なんで?

その他の書籍も同様で、どの本も二冊ずつある。

私は本を戻すと部屋を見回した。

……もしかして……。

恐る恐る段ボールを見つめ、私は眼を見開いた。

ファックス、電話、オーブンレンジ、ノートパソコン、プリンター……。
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