~Lion Kiss~
「……思うよ。思うけど……」

私は來也の物置部屋を思い返した。

どうして、同じものが二つづつあるんだろう。

それに彼女と私はすごく似ていて……。

ドッペルゲンガーの言葉が脳裏に甦る。

『來也はね、愛する人を亡くして、心に大きな傷があるの。だから、スペアが必要なのよ。きっとあまりにも大きな傷のせいよ』

私は箸を置いて柚希を見つめた。

「來也の亡くした愛する人って、誰なんだろう」

柚希がジョッキを置いて私を見た。

「さあね。恋人かもしれないし、親友とか、肉親かもしれないけど」

…………。

「救ってあげたい?」
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