~Lion Kiss~
柚希が重苦しい雰囲気を変えるかのように、少し大きめの声で言った。

「……少し気持ちが落ちついたら、ライオンと話をしなさい。それでダメになったなら仕方ないじゃない。本当にマヒルがスペアだったとしたら、こんなイイ女の良さに気付かなかった相澤來也は正真正銘のバカだね!思いきり奴の頬っぺた張り倒して、思いきり泣いて、キッパリ諦める!それから、次の恋を見つける!」

私はコクンと頷いた。

そうだよね。

ドッペルゲンガーの話を鵜呑みにして、來也の話も聞かずに彼の元を去ってしまった。

けど私、ショックすぎたんだ。

治人さんとの事からようやく立ち直れて來也を好きになったのに、また押し寄せてきた悲しみに、耐えられなかった。

なんて私は意気地無しなんだろう。

ポトリと涙がテーブルに落ちる。
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