~Lion Kiss~
「よしよし」

柚希が子供をあやすように私の頭に手を伸ばした。

「大丈夫、大丈夫」

柚希に迷惑なのに、私は涙が止められなかった。

*******

週末。

私はスーツケース二個と大きなスポーツバッグを肩に担いで、飯島家の豪華な門の前に立って頭を下げた。

社長の柔らかい眼差しと、花音さんの心配そうな顔に胸が熱くなる。

「社長、花音さん、お世話になりました!」

「おう!」

「いつでも帰ってきていいんだからね」

「うん、あ、来月の社長の誕生日パーティー、楽しみにしています!社長、何が欲しいですか?」
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