~Lion Kiss~
大きくて逞しい身体。

良く考えると、私は來也に頼りきりだった。

かっこ良くて逞しい來也が頼もしくて。

彼の心に何があるのか気付かずに、私はただただ來也に甘えていたのだ。

それなのに恵美理さんの言葉を鵜呑みにし、『何も言ってくれない』と、彼の気持ちも考えずに感情に任せて怒って泣いて。

來也が私に言わなかったのは彼なりの理由があったに違いない。

なのに私は、自分の事しか考えずに彼の元から逃げ出したのだ。

ポトリと涙が落ちた。

「……ごめんね、來也。來也の心を分かってあげられなくて」

來也が首を横に振った。

「お前は悪くない」
< 364 / 444 >

この作品をシェア

pagetop