~Lion Kiss~
「気付いてんなら気を利かせろよ」

「だーめ!だってもう、三日後にはマヒルは帰国しちゃうんだからね!ディンにマヒルを独り占めさせられないわ」

「うううっ」

さっきまでおとなしかったサシャが泣き始めた。

「絶対メールちょうだいねっ」

私はサシャの手を握りしめてしっかりと頷いた。

「うん、絶対メールする」

******

「マレーシアは素敵ね。スコールにもすっかり慣れた。帰国しなくちゃいけないのは少し悲しい」

私は繁華街を歩きながらディンを振り返った。

「……少しだけ?」
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