~Lion Kiss~
「うん」

嬉しくて嬉しくて、私はやって来たタクシーに乗り込むと、來也のマンションを目指した。

****

30分後、私は來也のマンションに着いた。

運転手さんと、スーツケース2個とバッグをトランクから出そうとしたところで、気配を感じた。

「あっ」

來也が運転手さんの脇からもうひとつのスーツケースをひょいと取り出すと、私をチラリと見た。

「行くぞ」

「うん」

エレベーターを降りて少し歩き、玄関ドアを開けると來也は私を振り返った。

「上がれよ」

「……お邪魔します」

リビングに入ると、來也は私を正面から見つめた。
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