~Lion Kiss~
「私もなんか食べたい」

來也がニコッと笑った。

「行こ」

言うなり、またしても私の手を握る。

……もう起こる気にもならんわ。

「もっかい焼き鳥?」

「やだ、お刺身に日本酒」

「オッサンか、お前は!」

「こんな女子力高いオッサンがいるわけないでしょ」

「晩飯二回食う時点で女子力低いっつーの」

「うるさいっ」

私達はまるで仲の良い親友同士のようにハシャギながら歩いた。

緑川さんには申し訳ないと思ったけど、なんだか楽しかった。
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