密室の恋人
「エレベーターに蒼汰くんが乗ってたときにね。
たまたま、地震でエレベーターが止まっちゃって。
今は、地震時管制運転装置っていうのがあって、大きな地震があったら、最寄りの階に止まって、扉が開くようになってるんだけど。
当時はそんなものなかったし、一時、停電にもなっちゃっててね。
それで、一緒に野球見に行くって来てた社長の知り合いの息子さんがエレベーターの中で、具合が悪くなって」
「え?」
「他に大きな被害はなかったんだけど。
地震でいっぱいエレベーター止まったからね。
なかなか管理会社が来てくれなくて、蒼汰くんたち、結構長い間、閉じ込められてたんだよ。
工場が停止して、社長たちも対応に追われてたから、蒼汰くんたちがそのエレベーターに乗ってたことにも誰も気づいてなかったしね」
「それで、その息子さん、エレベーターで亡くなられたとか?」
「いや……救急車で運ばれていったと思ったけど」
「そうなんですか」
凛子は壁の丸時計を見上げ、少し考える。
「蒼汰さん」
と扉を開けて、奥に向かい、呼びかけた。
たまたま、地震でエレベーターが止まっちゃって。
今は、地震時管制運転装置っていうのがあって、大きな地震があったら、最寄りの階に止まって、扉が開くようになってるんだけど。
当時はそんなものなかったし、一時、停電にもなっちゃっててね。
それで、一緒に野球見に行くって来てた社長の知り合いの息子さんがエレベーターの中で、具合が悪くなって」
「え?」
「他に大きな被害はなかったんだけど。
地震でいっぱいエレベーター止まったからね。
なかなか管理会社が来てくれなくて、蒼汰くんたち、結構長い間、閉じ込められてたんだよ。
工場が停止して、社長たちも対応に追われてたから、蒼汰くんたちがそのエレベーターに乗ってたことにも誰も気づいてなかったしね」
「それで、その息子さん、エレベーターで亡くなられたとか?」
「いや……救急車で運ばれていったと思ったけど」
「そうなんですか」
凛子は壁の丸時計を見上げ、少し考える。
「蒼汰さん」
と扉を開けて、奥に向かい、呼びかけた。