密室の恋人
 弥はにっこり微笑んで言う。

「僕は本気で凛子ちゃんが好きだよ。

 あ、僕には誰も憑いてないから」

「いや……貴方こそ、エレベーターの人に憑かれてませんかね?」

 何故、突然、こういう展開に、と思いながら訊いてみた。

 そういえば、あのエレベーターの人、名前はなんて言うんだろう、と思ったとき、蒼汰の車がこっちに向かって来るのが見えた。

 手を振ると、一度、右折して、こちらにやってくる。

「蒼汰さん」

 そう、ほっとしながら、開いた窓に呼びかけた。


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