僕はそれでも恋をする
「遅えぞー、女子軍」
校庭の木の下。
先に来ていた3人。
1人はこちらを呆れた様子で見ている。
もう1人は、笑顔で。
そしてもう1人、黒猫を抱えた……
「……ちっちゃいゾンビ」
「ぷっ」
「ち、ちっちゃい言うな! 皆も笑うなぁ!」
ちっちゃいゾンビ、ではなくゾンビのお面を被った柳瀬君がポコポコと椎名君を叩いている。
「あっはは! 俺を叩くなよ春人! 言ったの早川だろっ」
よしよしと慰めるように柳瀬君の頭を撫でる椎名君。
そして柳瀬君はゾンビのお面を外して椎名君に投げつけた。
「柳瀬くん落ち着いてっ。椎名くんは悪くないよ!」
と、ここで柳瀬君の前に手を差し出すチトセちゃん。
すると柳瀬君は頬を赤くしたままムッとした顔をしてその場に座り直した。
「あ、あの……柳瀬君」
とりあえず、ちっちゃいって言ったことは謝らなきゃいけない……かも?
だけど、柳瀬君は返事を返すどころか見向きもしてくれなかった。
え……。