切れた・・絆

•••やるせない


夕方、竜崎の善とシェリルと心
辻の貴一とみかの五人で合った。


個室に入り
貴一は、心を見るなり殴りつけた。
心は、
「すみません。」
と、殴られても座り直し
土下座をしながら謝る。

善が、
「すまん、一度、座ってください。」
と、言った。

貴一の怒りは、おさまらないが
みかにも、言われて
やっと座った。

貴一とみかとシェリルは····

心から全てを聞いた善の話を
唖然としながらきいていた。

未来が、絡んでいた······

アメリカでの事も
未来の計画だと
誰もが思った。

未来が、しつこいぐらいに
心の住所を訊ねたり
心のスケジュールを
知りたがっていたから。
とは、言え·······

妊娠しているからには
責任をとるしかない。


佳希とは、身内だけの式だったから
誰もしらないし、お披露目は、
未来とすることになる。
佳希には、みかから話す事になった。

心は、今と違う所に引っ越しして
未来を迎える事になった。

未来の妊娠も五ヶ月にはいる。

安定期に入るから、ひとつき先に
お披露目をする。

両家の親たちは‥‥‥‥

一人息子の結婚なのに‥‥

次女のおめでたなのに‥‥‥

誰の顔にも、笑顔はなく
結婚の話で······
おめでたの·······
話しなのに、四人とも笑顔はなかった。

佳希の事を考えると
なんとも言えない気持ちになる
四人だった。

心は、三つも年下の子に
手玉にとられて情けなかった。

騙された自分の不甲斐なさに
腹もたった。

あんなに、愛した佳希を
手放す事になる······なんて‥‥‥

やるせない気持ちで
いっぱいだった。
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