切れた・・絆
九話

•••未来 side



私の計画通り、心君のお嫁さんになれた。
その為に、失うものは仕方ないと
思っていた‥‥

だけど······
お姉ちゃんを可愛がっていた
心君のお母さんのシェリルさんも‥‥
私のパパも‥‥

私に‥‥
目も向けてくれない・・

心君のお父さんとは話すが‥
必要なことだけ‥‥

ママも、美穂が産まれた時だけは、
来てくれたが‥‥‥
二日で帰って行った。

心君は、
美穂が出来ても何ら変わらず
呼べばくるが、呼ばないと
此処に来ることはない。

毎日、毎日、美穂と二人で、
息が詰まる‥‥

私が、そう騒げば、
心君は、アニーを雇ってくれて
「未来ちゃんは、
   自由にしたらいいよ」‥‥と。

お姉ちゃんだったら
こうじゃない。
なぜ、私だと、こうなるの?

ただ、心君の事が
大好きだった······だけなのに·······


私の····何がいけないの?

たった、一人の人を愛した
代償は、あまりにも大きかった。


それとお母さんから言われて

私の計画、やったことは
全て知られてある······と。

だから‥‥仕方ないのかなあ‥‥

はあ、退屈だし、
美穂は、アニーに任せて
遊びに行こう。

心君、なんでか、
私を抱けなくなって
つまんないし‥‥‥‥


このときの、私は‥‥

まだ、まだ‥‥子供で
自分の気持ち通りに動き
人の優しさや
人の温もりなんか
知らなかった。

ただ、ただ、お姉ちゃんばかり
と、妬んだり、羨ましがったり

それが、間違いなんだとわかるのは、
もう少し先の話し。
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