白と黒のコーヒータイム
「なあ、国見。今のがそういうことか?」

「え?」

「紳士的じゃなくて強引な男。今みたいなことやってくる奴がお前のタイプだろ?」

真っ直ぐに見つめられ思わず息を詰まらせて体を後ろに引きそうになった。

タイプだろうと聞かれても正直今までのどの経験よりも破壊力があったなんて口には出来ない。

「あ、うん。…まあ、そんな感じ?」

曖昧な返事しか出来ないのは間違いなく名村から感じるフェロモンのせいだ。

何だかよく分からないが、あまり国見にとってよくない状況になっている気がして焦ってきた。

少し。

いや、これは国見自身の中でかなり危ない気配がする。


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