マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
シベリウス作曲 ヴァイオリン協奏曲ニ短調
作品47


何をもってして、難曲とするかはその人によって捉え方は様々だろう。
技術的な面から見るならば、この曲はそれに該当するのではないだろうか。


北欧の大自然の情景を謳った、この曲の繊細さと力強さ、叙情的なフレーズに憧れて挑戦してみた所、あまりの難しさに愕然としたと言う友人が、学生の頃いたのを覚えている。
聴くのと実際やってみるのとでは、えらく違ったという事だ。


いくら技術的に難しいとは言え、聴衆にはそれを強調したやらしい感じは伝わってこない。弾いてみてこの曲の難しさに気付いたように。


普通曲の後半部分に来るカデンツァ(ソリストのみのソロの部分)が、曲の真ん中に来ていたり、ソリストの力量を示すと言うよりは、オーケストラにも同等のものを求めている感もあるし、従来の協奏曲の範疇に収まらない印象を受ける曲だ。


今回のソリストは、ドイツ出身の女性ヴァイオリニスト、アーデルハイト・ブラウンさんだ。

流石に男性ヴァイオリニストの力強さには及ばないが、技術的な点に於いては申し分ないし、
重く渋味のある音色は、華奢な体からは想像できない。
< 190 / 288 >

この作品をシェア

pagetop